この記事で解決できる悩み
引っ越し時に光回線の撤去は必要?
光回線を撤去しなくて良い条件はあるの?
撤去費用はどれくらいかかる?
撤去工事の手続き方法が知りたい。
こんな悩みが解決できます!
実は光回線は、解約や引っ越しで必ず撤去が必要になるわけではありません。
撤去が必要かどうかは賃貸契約などによって決められていて、条件に当てはまる場合のみ撤去が必要です。
余計な手間や支払いは避けたいですよね。
記事の前半では「撤去工事が必要になる条件や手続き方法」後半では「必要な費用や注意点」について具体的に解説します。
この記事を書いている人
内山田部長
11年以上の豊富な知識と経験から
光回線の様々なお悩みを解決します!
- 光回線のみちしるべ 管理人
- お仕事:インターネット回線販売店勤務
- サポートしたお客様:5,000人以上
- 取り扱ったネット回線:25社以上
【原状回復】光回線の撤去工事について
原状回復とは、賃貸物件を退去する際に入居前の状態に戻すことを指します。
どこまで原状回復をする必要があるかは契約の際に決められていて、賃貸契約書にも記載があります。
この原状回復の条件に「光回線の撤去」が含まれていれば撤去工事が必要なんですね。
光回線の撤去工事の内容
- 設置した光コンセントの撤去
- 引き込んだ光ファイバーを撤去
- 外壁に穴を開けている場合は埋める
- クロスに傷がついた場合は部分的に張り替え
この中の[1-3]は撤去工事の作業内容となります。
[4]のクロスの修繕が必要な場合は、自分で作業するか別の業者に依頼することになります。余程の傷がない限りはユーザー側で行うことはなく、この作業が必要になることは少ないですね。
光ファイバーの撤去工事などには電気工事士の資格が必要なため、個人で勝手に作業することはできません。
光回線の撤去工事をする場合は、工事立ち会いも必要で費用がかかることもあります。
撤去が不要なのに撤去工事をすると、時間とお金がもったいないですね。
撤去が必要かどうか不明な場合は、事前に大家さんや管理会社に確認しておきましょう。
撤去工事が必要になる3つの条件
光回線の撤去が必要になる条件は、原状回復を含めて主に3つあります。
光回線事業者から撤去を指示されることはほとんどありません。
賃貸に住んでいて、オーナーから撤去を指示されるケースが最も多いですね。
これらの条件を具体的に解説します。
[オーナー][管理会社]の意向
引っ越しなどで賃貸住宅を退去する場合は、原状回復が必要です。原状回復として光回線の撤去を指定されている場合、オーナー側の意向により撤去工事が必要なんですね。
賃貸で光回線を利用している場合は撤去が必要になるケースが多そうですが、実はそうでもありません。
光回線を引き込み済みで光コンセントがあれば、再度光回線を導入する場合は工事なしの可能性があります。
次の入居者にとってもメリットになるため、撤去せずにそのまま残されることも多いですね。
NTTの光コンセント
出典:NTT東日本
賃貸でも光回線の撤去が不要なことも多いですが、必要な場合は必ず撤去工事をしましょう。
撤去が必要な条件であっても、交渉が次第では撤去不要になることもありますね。
回線事業者の規定
ほとんどありませんが、光回線事業者が光回線の撤去を指示することがあります。
契約時に光回線の撤去が必要と明記されている場合、必ず撤去工事が必要になりますね。
具体的には、2018年3月1日から2022年6月30日に[auひかりホーム]を契約した方は、撤去が必要と定められています。
解約金は更新月であれば免除されますが、auひかりの撤去工事は免除されず、撤去費用は31,680円と高額です。
auひかりは昔から案内してますが、紹介する立場としてもどうかと思ってました。
現在auひかりホームは光回線の撤去が任意なので、導入を考えている方は安心してください。
該当時期に契約した方は撤去工事が必要ですので、契約時期が不明瞭な場合は確認しておきましょう。
auひかり以外にも、特殊なケースで撤去が指示される場合があります。不安な方は確認しておいたほうが良いですね。
auひかりのマンションタイプは、契約時期に関係なく撤去は任意ですよ。
自分でONUなどの機械を取り外せない場合
光回線を解約する際、ONUなど借りている機器は必ず返却が必要です。返却が必要な機器が特殊な場所に設置されていて、自分で取り外せない場合は業者に依頼する必要がありますね。
具体的には以下のような場所に設置されていて、取り外しが困難なことがあります。
- 壁の中
- 屋根裏
- 浴室の天井裏
こういった場所に設置されていれば、取り外しが困難なことがありますね。
特殊な場所に設置されている場合は、自分で取り外せるかどうか確認し、できない場合は業者に依頼しましょう。
光コンセントの近くなど、通常の設置場所であれば特に気にする必要はありませんよ。
撤去工事が不要な条件
光回線の撤去は不要なことのほうが多く、上記の3つに当てはまらなければ撤去はしなくても問題ありません。
当てはまらなくても、入居時に既に光回線の設備が設置されていた場合も撤去不要です。「既に設置されていた設備ということは原状回復不要」ということですね。
撤去が不要な条件の一部
- 光コンセントが元々設置してあった
- マンションタイプ導入済み物件
撤去不要にもかかわらず、あえて撤去工事をする必要はありません。
余計な費用や手間がかかってしまいますからね。
【撤去費用】無料から数万円の費用がかかる
撤去工事費は無料から数万円まで、光回線や作業内容によって異なります。
NTT光回線は無料ですが、それ以外は有料ですね。auひかりは契約時期によって変わるので、下記一覧にまとめました。
光回線 | 撤去工事費 |
---|---|
フレッツ光(NTT東西) | 無料(一部例外) |
光コラボ(ドコモ光等) | 無料(一部例外) |
auひかりホーム(2018/2/28以前) | 11,000円~ |
auひかりホーム | 31,680円~ |
NURO光 | 11,000円~ |
eo光 | 11,000円~ |
NTT光回線は撤去を任意で選択でき、撤去する場合も無料です。良心的ですね!
引っ越しに伴い撤去が必要になるケースもあると思います。出費が嵩むタイミングなので、どのくらい費用がかかるかは事前に把握しておくことをおすすめします。
撤去が必須の物件では、費用を考慮してNTTの光回線から選ぶと良いですね。
【撤去工事】手続きの流れ
撤去工事が必要になったら、速やかに撤去の依頼をしましょう。
工事予約の状況によっては、工事日が先延ばしになる場合もあります。
手続きは以下の手順で進めると完了します。
光回線撤去手続きの流れ
- 光回線事業者に撤去の依頼
- 撤去工事日を設定
- 当日に工事の立ち会い
- 借りていた機器を返却
- 料金が発生する場合は撤去費用の支払い
③と④は前後することもありますね。
光回線の導入工事とおおむね同じです。
解約手続きや引っ越しの移転手続きをする
撤去の依頼は、解約や移転手続き同時に行えば手間が省けますね。
解約などの連絡をしたときに、一緒に撤去したい旨を伝えることで同時に手続きが進むか、撤去手続きの方法を案内されます。
以前使っていた光回線を撤去したい場合は、契約していた事業者に撤去を申し出ましょう。
注意点としては撤去手続きを物件の退去日間際に行うと、光回線の撤去工事が間に合わなくなります。光回線事業者に前もって相談しておくことをおすすめします。
退去日が未定の場合でも、不明点があれば事前に確認しておくと安心です。
撤去工事の立ち合い
撤去工事の予約が完了したら、後は決めた工事日を待つだけです。
集合住宅の場合は念の為に、管理会社やオーナーに一声かけておくといいでしょう。
ほとんど問題ないですが、マンションの何らかの予定で撤去工事ができない場合は二度手間ですからね。
当日の撤去工事は、以下の流れで進みます。
撤去工事の流れ
- 光コンセントの取り外し
- 光ファイバーの撤去
- 穴を開けていた場合は修復
工事の立ち会いは成人していればご家族でも可能ですが、不安ならご自身で立ち会いましょう。
工事後の対応
設置していたONUなどの機械は、工事業者は回収してくれないため自分で返却します。
返却方法は事前に光回線事業者が教えてくれるので、指示に従えば問題ありません。
工事費用が発生する場合は、工事当日ではなく後日の支払いになります。
一例としてauひかりなら以下の通りです。
- 支払い用紙が届く
- クレジットカードでの支払い
- 銀行口座から引き落とし
など、もともと設定している支払い方法、契約内容によって変わりますね。気になる方は、撤去を依頼する際に確認しておきましょう。
撤去工事以外のこと
光ファイバーの撤去以外のことは、工事業者は対応してくれません。
- 光回線を導入する際にクロスが傷ついた
- ONUを設置していた場所が変色している
ここまで求められるケースは少ないですが、修復が必要な際は別途対応しなければいけません。
そのような場合は、自分で修復するか別の業者に依頼する必要がありますね。
対応範囲が不明な場合、工事担当者に聞いてみてください。
トラブルを避けるために気を付ける3つのポイント
実際に光回線の撤去に関する相談やトラブルは多いです。
契約である以上「聞いてなかった」「知らなかった」は通用しませんからね。
トラブルを避けるために、特に気をつけるポイントは3つです。
賃貸契約時に光回線の撤去について確認
賃貸契約の際に、原状回復についてはしっかり確認しておきましょう。光回線に限ったことではないですが、後々のトラブルになりやすいポイントですね。
できれば契約前、物件の検討段階で確認しておくといいですね。曖昧な解答をされる場合は、見送ったほうがいいかもしれません。
撤去工事が面倒なら、光回線の撤去が原状回復に含まれていない物件を選ぶと良いですね。
既に光回線が導入されている物件を選ぶのもおすすめです。
光回線契約の際に光回線の撤去が必要か確認
基本的に、光回線を解約しても事業者から撤去を指示されることはありません。
撤去が必ず必要なら利用者側にとってもデメリットでしかないため、ユーザーのことを考えれば撤去は任意となりますよね。
ただし一時期のauひかりのように、撤去が強制されることもあります。その場合は必ず契約時に説明され、契約書にも記載があります。
光回線の撤去になったときはすぐに手続き
光回線の撤去が必要なら、退去が決まればすぐに撤去工事の手続きをしましょう。
早めに手続きを始めないと、希望する日に工事予約が取れない可能性があります。
特に2月~4月の引っ越しシーズンは、混み合っていて希望の日が空いてないことが多いです。
退去までに撤去が完了しないと、トラブルの原因になります。退去が決まれば早めに撤去工事の手続きをしましょう。
撤去が早すぎるとインターネットが使えない期間が出てしまうので、工事日程だけ早めに決めるのがいいですね。
引っ越しまでに光回線の撤去が間に合わなかったら
原状回復で光回線の撤去が含まれていて、撤去が間に合わなかった場合は契約違反となります。撤去を忘れてそのままにした場合も、同様に問題となりますね。
原状回復できていないと次の入居者が入居できませんからね。ペナルティとしては以下のように
- 違約金が発生する
- 撤去完了までの家賃を負担しないといけない
無駄な費用がかかってしまうので、絶対避けたいですよね。
依頼してすぐには撤去工事ができないので、手続きは優先して行いましょう。
「忘れてた」「知らなかった」という方が多いのですよ。
光回線の撤去が必要な賃貸物件なら[光コラボ]から選ぶのがオススメ
光回線の撤去が必要な賃貸物件であれば、光コラボから選ぶと良いでしょう。
一番の理由は撤去工事費が無料だからですね。
フレッツ光も同様に撤去費用は0円ですが、料金面でも光コラボを選ぶ方がメリットあります。光コラボで下記の4つの光回線がおすすめです。
おすすめの光コラボ
- ドコモ光
- SoftBank 光
- ビッグローブ光
- とくとくBB光
4つの光コラボのおすすめポイントを解説します。
ドコモスマホを利用中なら【ドコモ光】
ドコモスマホを利用中の方は、ドコモ光がお得です。スマホ1台につき1,100円のセット割引ができます。複数台に適用可能で、台数が増えるほどお得になりますね。
注意点として「irumo:0.5GBプラン」は割引対象外で、それ以外の旧プランでは550円割引など条件が異なる場合があります。
合計で1,100円以上の割引が見込めない場合、別の光回線の方が安くなるケースもあるので、割引を含めたトータル料金で比較すると良いでしょう。
2台以上セット割ができる環境なら、ドコモ光がお得なのでおすすめですよ。
ソフトバンクスマホ&ワイモバイル利用者向け【SoftBank 光】
ソフトバンクスマホとワイモバイルは、SoftBank 光でセット割引「おうち割」が適用できます。
<おうち割> 割引金額
- ソフトバンクスマホ:1,100円割引
- ワイモバイル:1,100円〜1,650円割引
※旧プランでは、これ以外も割引設定があります
もちろんスマホ複数台分の割引も可能です。
ただし割引の適用の為にオプションパックの契約が必要で、550円余分に費用がかかるので注意が必要ですね。
そのため合計1,100円の割引までなら、別の光回線の方が安くなることがあります。
1,650円以上の割引が見込めるなら、最安値水準なのでおすすめです。
auスマホ&UQモバイルを利用中なら【ビッグローブ光】
ビッグローブ光はKDDIグループの光回線ですので、auスマホとUQモバイルとのセット割が適用できます。
セット割引の金額
- 「auスマホ」スマートバリュー:550円~1,100円割引
※旧プランではこれ以外も割引設定があります - 「UQモバイル」自宅セット割:(旧プラン)638円〜858円 (現行プラン)1,100円割引
※コミコミプランは対象外です
ビッグローブ光はセット割を適用するために、ひかり電話の契約が必要です。ひかり電話を使わないとしても、550円余分にかかります。
1,100円までのセット割であれば別の光回線のほうが安いですが、2台以上割引できるなら最安値水準で利用できますね。
ネットとスマホの支払いをおまとめして、わかりやすくすることもメリットです。
光回線をとにかく安く使いたい人向け【とくとくBB光】
セット割ができないスマホプランや格安スマホを使っている方に、おすすめの光回線がとくとくBB光ですね。
月額料金は最安値水準で、先述した3つの光回線と比較するとかなり安く使えます。
戸建てタイプ | マンションタイプ | 10Gbpsタイプ | |
---|---|---|---|
とくとくBB光 | 4,818円 | 3,773円 | 5,940円 |
ドコモ光 | 5,720円 | 4,400円 | 6,380円 |
SoftBank 光 | 5,720円 | 4,180円 | 6,380円 |
ビッグローブ光 | 5,478円 | 4,378円 | 6,270円 |
光回線の料金だけならかなり安いです。スマホとのセット割がなければかなりお得な光回線ですね。
SoftBank 光とビッグローブ光は、スマホとセット割をするために550円のオプションやひかり電話が必要なので、これを考慮するとかなりの料金差が生じます。セット割が1台なら、とくとくBB光の方が安くなりますね。
格安スマホやセット割対象外プランなどの場合は、とくとくBB光を選択すると良いでしょう。
まとめ
光回線の撤去についておさらいです。
撤去の指示がなければ基本的に光回線の撤去は不要で、以下の条件に当てはまる場合は撤去が必要です。
- 原状回復として光回線の撤去が必要な物件に住んでいる
- 光回線の契約で撤去の指示がある
- ONUを自分で取り外せない特殊な場所に設置している場合
上記に当てはまらなければ撤去は不要ですね。
トラブルを避けるためのポイントは以下の3点です。
- 賃貸契約時に光回線の撤去について確認する
- 光回線契約の際に撤去が必要か確認する
- 光回線の撤去が必要になればすぐに手続きする
手続きの流れと工事内容
<撤去工事の手続きの流れ>
- 光回線事業者に撤去工事の依頼
- 撤去工事日の設定
- 当日工事の立ち会い
- 借りていた機器の返却
- 料金が発生する場合は撤去費用の支払い
<工事の内容>
- 光コンセントの取り外し
- 光ファイバーの撤去
- 穴開けしていた場合は修復
光回線の撤去が必要な物件であれば、撤去工事費が無料の光コラボを選ぶと安心です。
撤去工事の有無に注意して、光回線を選んでくださいね。
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